「러変則」は韓国語の変則のひとつ
러変則とは、
用言の語幹の末尾が르で、後ろに-아요/어요(-です/-ます)といった아/어形の言葉を接続させたいとき、-아/어の部分が-러に変化するルールのことです。
러変則が適用される単語は、たったの4つだけ!
러変則が適用される単語は、
- 이르다(至る)
- 푸르다(青い)
- 누르다(黄色い)
- 노르다(黄色い)
上の4つだけです。
러変則を使う単語は少ないですね。
「黄色い」を意味する누르다と노르다、実際はあまり使わない?

누르다と노르다をあまり使わないと聞いたことがあるけど本当?

「黄色い」を表す単語は、누르다と노르다のほかに노랗다と누렇다という単語があります。現在、実際の使用頻度が高いのは노랗다と누렇다のようです。
노랗다は一般的な鮮やかな黄色、누렇다は実った稲穂のような黄色・黄金色です。
日本語でも「黄色」という表現のほかに「山吹色」や「檸檬色」などたくさんの表現がありますよね。
ひとつの色への表現が複数あるのは、面白いですね。
러変則の文法構造をチェックしてみよう
ここからは、이르다(至る)と푸르다(青い)を使って2つの例題をもとに理解を深めてみます。
例1) 이르다(至る)と-아요/어요(-です/-ます)を組み合わせてみましょう。
이르다 + 아요/어요
(이르다から다を取り除く)
↓
이르(※語幹) + 아요/어요
(이르の後に아요/어요をつけるとき、아/어の部分が러に変化して러요になる)
↓
이르 + 러요
↓
이르러요(至ります)
完成!
例2) 푸르다(青い)と-았어요/었어요(-しました/-でした)を組み合わせてみましょう。
푸르다 + 았어요/었어요
(푸르다から다を取り除く)
↓
푸르(※語幹) + 았어요/었어요
(푸르の後に았어요/었어요をつけるとき、았/었の部分が렀に変化して렀어요になる)
↓
푸르 + 렀어요
↓
푸르렀어요(青かったです)
完成!
構造がわかれば러変則も怖くないですね。
러変則が適用される単語の例文をチェック
以下の例文で러変則による用言の変化を確認してみましょう。
러変則を使うと表現の幅が広がりましたね。
語幹の末尾が르の単語がほかにもたくさんある!それはどう活用するの?

모르다(知らない)も語幹に르があるな…
例えば、모르다(知らない)や부르다(呼ぶ、歌う)という動詞や빠르다(はやい)、치르다(支払う)も語幹の末尾が르ですね。

これらは、러変則ではなく「으変則」や「르変則」に分類されます。
①러変則ではなく「으変則」に分類される単語
「으変則」に分類される単語は、
- 따르다(注ぐ、従う)
- 치르다(支払う)
- 들르다(寄る) など
②러変則ではなく「르変則」に分類される単語
「르変則」に分類される単語は、
- 모르다(知らない)
- 부르다(呼ぶ、歌う)
- 마르다(乾く) などなど多数
르変則について気になる方は『韓国語文法 르変則を学ぼう』をご覧ください。

으変則、르変則もあるのか…覚えるの大変そう…

継続して勉強すれば、自然と覚えます。焦らなくて大丈夫ですよ!
러変則についてまとめ
러変則もこれでばっちりですね。