「変則」とは、動詞や形容詞の活用などで見られる特殊な変化のこと
「変則」とは、
今回はㄹ変則について、見ていきましょう。
ㄹ変則のルールは全部で5パターンある
ㄹ変則のルール5パターンは、以下のとおりです。
- パッチㇺㄹのあとに으から始まる活用語尾が来る場合
→으が脱落する。 - 語幹の最後がパッチㇺㄹで後に続く子音がㅅの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落する。 - 語幹の最後がパッチㇺㄹで後に続く子音がㅂの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落する。 - 語幹の最後がパッチㇺㄹで後に続く子音がㄹの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落する。 - 語幹の最後がパッチㇺㄹで後に続く子音がㄴの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落する。
これだけでは難しいので、ひとつずつ内容を確認してみます。
ここからは놀다(遊ぶ)という単語を例に確認してみましょう。
①パッチㇺㄹのあとに으から始まる活用語尾が来る場合
パッチㇺㄹのあとに으から始まる活用語尾が来ると으が脱落します。
例)놀다(遊ぶ)+으면(~すれば)
놀다+으면
(놀다から다を取り除く)
↓
놀(※語幹)+으면
(パッチㇺㄹのあとに“으”から始まる活用語尾が来たので으면から으を取り除く)
↓
놀+면
↓
놀면
(遊べば)

※語幹とは、動詞や形容詞の基本形から다を取ったものです。
ここでは놀다から다を取り除き、残った놀が語幹ということになります。
②語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㅅの場合
語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㅅの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落します。
例)놀다(遊ぶ)+세요(~してください)
놀다+세요
(놀다から다を取り除く)
↓
놀(※語幹)+세요
(놀からㄹを取り除く)
↓
노+세요
↓
노세요
(遊んでください)
③語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㅂの場合
語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㅂの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落します。
例)놀다(遊ぶ)+ㅂ시다(~しましょう)
놀다+ㅂ시다
(놀다から다を取り除く)
↓
놀(※語幹)+ㅂ시다
(놀からㄹを取り除く)
↓
노+ㅂ시다
↓
놉시다
(遊びましょう)
④語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㄹの場合
語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㄹの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落します。
例)놀다(遊ぶ)+ㄹ 수 있다(~できる)
놀다+ㄹ 수 있다
(놀다から다を取り除く)
↓
놀(※語幹)+ㄹ 수 있다
(놀のㄹとㄹ 수 있다のㄹがぶつかり、ㄹが脱落)
↓
놀 수 있다
(遊べる)
⑤語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㄴの場合
語幹の最後がパッチㇺㄹで、後に続く子音がㄴの場合
→語幹のパッチㇺㄹが脱落します。
例)놀다(遊ぶ)+네요(~ですね)
놀다+네요
(놀다から다を取り除く)
↓
놀(※語幹)+네요
(놀からㄹを取り除く)
↓
노+네요
↓
노네요
(遊びますね)
分解して考えるとわかりやすいですね。
ㄹ変則のルールをわかりやすく覚える方法がある!?

いざというときにパッと思い出せる自信が無いよ…

ㄹ変則のルールをいつでも思い出せるコツがあります
【ㄹ変則の覚え方のコツ】
語幹がパッチㇺㄹで終わっていて、後に続く子音がㅅ(s)、ㅂ(p)、ㄹ(r)、ㄴ(n) の場合、「ㄹがスポーン(ㅅ(s)、ㅂ(p)、ㄹ(r)、ㄴ(n))と脱落すると覚えるとよい」と一般的に言われています。コツを知るとなんだか急に簡単な気がしますよね。

これなら簡単に覚えられそうだ!
ㄹ変則が適用される単語を確認しよう
ㄹ変則が適用される単語は、
- 놀다(遊ぶ)
- 팔다(売る)
- 알다(知る、わかる)
- 풀다(解く)
- 열다(開ける)
- 울다(泣く)
- 만들다(作る)
- 살다(住む、暮らす)
- 멀다(遠い)
- 길다(長い)
- 힘들다(つらい、難しい、苦しい) などなど
ㄹ変則が適用される単語は、ほかにもたくさんあります。

語幹がパッチㇺㄹで終わっている用言に出会ったら、ㄹ変則の練習をしてみましょう。
ㄹ変則が適用される単語の例文をチェック
以下の例文でㄹ変則による用言の変化を確認してみましょう。
ㄹ変則を使うと表現の幅が広がりましたね。

上記以外にもㄹ変則を使う単語は、たくさん出てきます。
ひとつひとつこなしながら、どんどんㄹ変則に慣れていきましょう。